ラドン療法を科学的根拠に基づく医療へと発展させるために
²²²Rn-ルーム内でα線を吸入した際の体内被ばく線量推定値
222Rn-ルームでα線を吸入した際の体内被ばく線量推定値
222Rn-ルーム内のラドンは呼吸により肺に取込まれます。その後時間の経過と共に不活性ガスであることから、そのままの化学形で体外に吐き出されますが、一部は肺上皮細胞に付着、酸素と共に血中に移動し全身に分布します。体内に取込まれたラドン(α線)からの放射能は半減期が3.8日であること、又不活性ガスであることから数日内にラドンの放射能は消失すると考えられます。従って、年間の被ばく線量ではなく、以下の条件で1回入室時の実効線量を算出し、人体への影響を検討することとします。
1)222Rnルームの放射能量;200,000Bq/m3でルーム内滞留時間; 60分/1回 2)計算条件; ● 成人の呼吸量: 0.5 L/1回 ● 呼吸数;12〜16回 ⇒平均回数14回/1分 ∴60分間の空気体内摂取量 0.5L X 14回 X 60分 = 420L ● 60分間の222Rn 体内摂取濃度; 200,000 (Bq/m3)/1000 × 420L = 200(Bq/L)× 420L = 84,000 Bq ● 222Rn 体内摂取量のSv換算 実効線量(mSv = 実効線量係数(mSv/Bq)× 222Rn摂取量(Bq)×回数 = 6.7 × 10-6(mSv/Bq)* × 84,000(Bq)× 1回 ≃ 0.56 mSv *α線(吸収)の実行線量係数= 6.7× 10-6(mSv/Bq)として算出される.